業界展望

統計情報

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有機肥料懇話会(2月)
全肥商連東京都部会東京市場有機肥料標準相場(第628回)

平成23年2月28日


銘柄
成分
荷姿
受渡場所
単位
限月
価格(円)
 前2月28日 
当月4月30日
高+ 安-
(植物粕肥料)
脱脂大豆
1級品フレーク
20kg紙袋
関東持込
1t
当月
84,000
84,000
不変
菜種油粕
N5.3 P2 K1
20kg紙袋
関東持込
1t
当月
56,000
56,000
不変
脱脂米糠
 
20kgPP袋
関東持込
1t
当月
28,800
28,800
不変
米糠
 
30kg紙袋
関東持込
1t
当月
28,800
28,800
不変
(魚粕肥料)
肥料用魚粕
N7・P7
20kg紙袋
関東持込渡
1t
当月
103,000
103,000
不変
肥料用魚粉末類
N7・P6
20kg紙袋
関東持込渡
1t
当月
98,000
98,000
不変
(動物粕肥料)
蒸製骨粉(国産)
N3.5 P21
500Kgフレコン袋
工場渡
1t
当月
93,000
93,000
不変
蒸製骨粒(輸入)
N3.5 P21
原袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
脱膠骨粉
P28
原袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
蒸製てい角粉
N13
原袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
蒸製皮革粉
N12
25kgPP袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
乾血粉
N12
20kg紙袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
肉骨粉
N6・P10
20kgPP袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
豚肉粕(国産)
N10
500Kgフレコン袋
工場渡
 
 
103,000
103,000
不変
フェザーミール
N12
500Kgフレコン袋
工場渡
1t
当月
85,000
85,000
不変
カニガラ粉末
N4・P2
20kgPP袋
戸前
1t
当月
90,000
90,000
不変

市 況


植物油粕類

(1)菜種粕
 昨年12月末の菜種油の在庫数は、飼料向けの配合率が約4.3%と更に高くなった事もあり、11月末残より2万トン以上少ない42,737トンと大幅減となった。ただ一咋年の12月末残と比べると8,000トン以上多い数字となっており、年明け以降も一部受渡しが厳しくなっている地域、搾油メーカーはあるものの、大きなトラブルにはなっていない。今後も飼料向けの配合率は4,3%前後の高い使用が見込まれており、また肥料も単肥向けの出荷が増えてくる事等好調な出荷が予想される。一方搾油については油の値上げが行われる中、極端に搾油が増える事は考えにくいが、搾油採算的に大豆より菜種の方が絞りやすい事が考えられ、しばらくは現状の需給バランスが続く事が予想される。4-6月の商売はまだ殆ど進んでいないが、4-6月大豆粕商売が1-3月価格より高値で進んでいる事等から、菜種油についても若干の値上げが予想される。

(2)大豆粕
 大豆の搾油は咋年8月以降大幅滅となっており、12月の搾油も前年比86,3%と大幅減となった。国内大豆粕の12月末在庫残も50,370と減少している。ただ大豆粕に関しては咋年インド産、中国産を中心に200万トンを超える記録的な数量が輸入されており、12月末でも19万トン以上の在庫があると思われる。今後も国内の搾油量は少ないと思われるが、引き続き大量の輸入玉の入船が予定されており、しばらくは緩い需給が続くものと思われる。4-6月商売は輸入玉を主体に6割程進んでいるが、シカゴ定期高もあり1-3月より若干高いところでの商亮となっている。単月価絡も1月@1,000、2月@2,000、3月@1,000と値上が続いている。

(3)脱脂米糠
 全体的に米の品質が悪く、生糠の歩留まりが増えている。一方米油メーカーも搾油採算が良い為、積極的に原料生糠を集荷し油を絞っている。その為脱脂糠の需給は全国的に緩くなっており、スポットでの安値品も出始めている。米の品質的な問題であり、この状況は今後暫く続くものと思える。

魚粕・魚粉末類

Fish meal 2月レポート

2月末の魚粉価格
Fish meal(Peru)67% H1,000
:$1,780/MT FOB
Fish meal(Peru)65%
:$1,710/MT FOB
Fish meal(India)65%
:$1,400/MT FOB
Fish meal(India)58%
:$1,250/MT FOB

水揚げ情報
 2月18日よりペルー南部で開始された水揚げは、1週間で約10万トン弱と順調に推移している。今回の南部での水揚げでは数量は順調に推移しているものの、魚体は依然として小型なため、いつ禁漁が再度発令されるか予断を許さない状況である。

マーケット情報
 2月21日の週より・ドイツの大手トレーダーがペルー現地を訪問し、前期のBシーズンで買い遅れた分を買い付けた。また、中国の大手トレーダーも同時に買いに入ったことにより、約8万トンの5月-6月積み魚粉が貴われたとのこと。2月下旬から3月にかけて行われるペルー水産庁IMARPE(ペルー国立海洋研究所)の調査次第になるが、来期のAシーズンでは約300万トン〜350万トンの枠が設定されると現地では予測されている。その場合、魚粉の発生量は約65万トン〜80万トンとなる。約12万トンの魚粉が2010年度のBシーズンにて生産不可能な状況となっている中で、既に約8万トンが買われており、現状では5月、6月積みを買うことは非常に難しそうである.また、7月以降の船積みに関しては、FOB価格は比較的下がってくるものと予想されるが、最近の中東情勢を受けたフレートの上昇幅が現時点では不明確なため、日本到着の価格は依然として高値が続きそうな気配である。

中国の魚粉玉もち試算
 {(港頭在庫(17万トン)+2010年度Bシーズン契約分(12万トン)+2011年度Aシーズン契約分(約4万トン)}÷月間引取数量(3月7万トン、4月8万トン、5-7月月各7万トン)=7月末までの玉もち
 大方の予想遡り、春節明けに中国がペルー産魚粉の買い付けを始めた。今回の買い付けが入るまでは、中国の玉持ちは6月中〜未だったため、今回の買い付けは5月積み、6月積みに焦点を絞った買いとなった。そのため、中国、ドイツの需要期が重なり、一時的に期近積みは価絡が釣り上がりそうである。

蒸製骨粉類

 国内の動物質有機原料(フェザーミール・ポークチキンミ一ル等々〉に付いては、原油が$100UP以上となってきている状況から、価格は4月〜値上げの要請が出てくる可能性大である。
 韓国産の蒸製皮革粉に付いては、1メーカーが設備の変更をし、その変更申請書を昨年の12月に農林水産省・国際衛生対策室に提出済であるが、未だメーカーへ検査に行っておらず、製造がストップしたままである。よって、3月以降製品がタイトになり、4月分から値上げ要請が出てくる可能性大である。

蒸製骨粉の月別輸入数量の推移(通関統計)
輸入数量(主要国)MT
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
合計
2011年(平成23年)
61
0
61
2010年(平成22年)
57
25
82
20
102
0
86
0
0
0
18
0
390
2009年(平成21年)
13
12
20
25
11
0
0
12
0
12
64
45
214
2008年(平成20年)
134
96
87
117
111
0
54
26
98
126
0
1
850
2007年(平成19年)
254
69
242
106
60
47
76
99
231
158
160
1,849
3,351
2006年(平成18年)
227
163
84
82
265
165
199
140
188
127
48
62
1,750
2005年(平成17年)
192
271
170
122
267
152
162
157
87
211
112
202
2,105
2004年(平成16年)
484
345
260
210
421
442
389
595
298
572
380
595
4,991
2003年(平成15年)
189
268
160
350
450
338
310
420
333
367
374
328
3,887
2002年(平成14年)
175
666
429
558
610
488
707
876
642
372
505
386
6,414

(注)上表の2002年1月〜2011年2月末までの実績数量は、特殊肥料の骨灰である。

蒸製皮革粉
 上記の通りです。
インドネシア魚粉・カニガラの輸入状況について

 表題の件につきまして、先月1月28日付けで「輸入手続き保留の解除」を動検が通知したところでありますが、実際には船積み出来ていないのが現状です。
 2月17日夜、口頭でありますが状況説明がありました(正式な書面発表ではありません)。が、船積みにはまだ相当な日数がかかる模様です。概略は下記の通りです。

1.
港での分析方法について。日本とインドネシアとの分析方法・見解には大きな隔たりがあり、その隔たりを少しでも埋めるため(日本の規格・認識に近づけるため)、日本からインドネシアへ職員を派遣し、現地で指導をする。
2.
インドネシアの輸出業者(メーカー)について。今回一連の騒動を受け品質安定を図るため、輸出業脅を登録制にする。輸出業者(メーカー)はインドネシア政府に対して、会社情報・工場内見取り図等を登録しなければいけない。さらには日本の職員が登録した輸出業者(メーカー)を個別に訪問、碓認をする。
3.
上記の1.2.について。4月上旬船積み開始を目標とし、それまでに業務を完了するものとする。

上記は日本政府の発表ではなく、インドネシア政府が発表したものの様です。
船積み等、両国政府間の話しのため手つかず状態が続いているのが現状であります。

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