植物油粕類

(1)菜種粕
　農水省より7月の油糧生産実績が発表されたが、搾油量は198,988トンと前月比で90.4％、前年同月日でも90.3％と大幅減となっている。当然菜種粕の生産も109,755トンと少なくなっているが、7月末の在庫残は逆に前月末より約26,600トン多い92,172トンと大幅増となっている。菜種粕の飼料向け配合率は約4.2％と引き続き高い使用率となっているが、飼料全体の出荷が悪い事で引取り量が落ちていると思われる。肥料向け出荷も単肥用、原料用共に出荷が悪いことから、今回相対的に出荷が落ち込んだ事が7月末の在庫が増えた原因と思われる。1O-12月商売は殆ど手つかずとなっているが、大豆粕価格が下がっている事、需給が緩んでいる事もあり、若干の下げが予想される。

(2)大豆粕
　大豆の搾油量は搾油採算が悪い事で減少傾向にあるが、7月の搾油量も前年同月比78.5％の154,387トンと大幅減となっている。菜種同様大豆粕の生産は落ちているものの、輸入玉が引き続き大量に入船しており、逆に7月末の国産大豆粕の在庫残は117,926と前月末残より約16,000トン多くなっている。大豆粕の搾油は引き続き少ないと予想するが、大豆粕の飼料向け配合率は約18.8％と若干少なくなっている事、また輸入玉もペースは落ちているものの引き続きコンスタントな入船が予定されている事から、引き続き在庫の多い状況が続くと思われる。1O-12月の商売は輸入玉を中心に5割程度の進捗となっているが、7-9月平均より数千円下げでの商売となっている。9月単月価格は@1,000ダウンとなった。

(3)脱脂米糠
　4-6月に比べれば全体の精米量は減っているものの、きのこ培地向け等他の儒要が落ち込んでおり、米油メーカーへの原料生糠の入りは引き続き多い。脱脂糠在庫は、ピーク時に比べれば減ってきているもののまだまだ在庫量は多く、7月末残でも20,856トンと大きな数字となっている。在庫は今後徐々にではあるが、少なくなっていくことが予想される。

魚粕・魚粉末類

Fish meal　レポート

8月末の魚粉価格

Fish meal（Peru）67％ H1,000

：$1,350/MT FOB

Fish meal（Peru）65％

：$1,100/MT FOB

Fish meal（India）65％

：No Offer

Fish meal（India）58％

：$1,050/MT FOB

ペルー状況
　8月末で北部と中部のシーズンが正式に終了し、残すは南部のみとなっている。しかし、南部も冬季の海上のコンディションの悪さで、思うような漁獲は上がっていない。また、次回Bシーズンの解禁が11月初旬だと予想されているが、Imarpeの調査船が揃わず、調査航海が延期になっており、解禁が遅れる可能性も出てきている。

マーケット情報
　ペルー産魚粉の成約状況は現状、約85万トン中75万トン強が成約済みと予測される。残り10万トンについては、当初は中国が買いに入るだろうと予測されていたが、中国国内での豚肉価格の高騰が、客離れを招き、需要が減少しており、中国のトレーダー筋は下値狙いで買い控えていること、ヨーロッパ各国の経済不安を受けて、北欧のトレーダー筋が買い控えていること、日本を含め東南アジアのトレーダーも状況を伺い、買いを進めていない状況で、残りの10万トンがどれくらいのレベルまで価格が下がると各トレーダーが買いに入るのかが注目されている。また、次のシーズンが11月上旬に解禁になるには、その1ヶ月前である10月初旬頃にはImarpe'の調査船が資源調査を終え、漁獲枠の発表を行うと予想されるので、それまでは現在の低調なマーケットが続くと予想される。

他産地の状況
【インド】モンスーンが終わり、西晦岸は新たな漁期がスタートした。現在のところ、シーズンは可もなく不可もなくといったところで、価格も昨シーズンとほぼ同じレベルからのスタートとなっている。しかし、ペルー産の65％品が物余り感から、かなり値を下げており、ペルー産価格と比較するとどうしても魅力的ではない価格帯となっている。

中国の魚粉玉もち試算
　{(港頭在庫(21万トン)+2011年度Aシーズン契約分(約33万トン)｝÷月間引取数量(各15万トン)＝12月中旬までの玉持ち

蒸製骨粉類

国内の動物質有機原料(フェザーミール・ポークチキンミール等々)に付いて、原科は先月に比べて若干増加？しかし、震災前の状況にはない。
韓国産の蒸製皮革粉に付いては、再度10月から値上げをしたい意向のようである。相変わらず原皮はタイトであるが、原油価格が落ち着いてきており、どの程度の値上げを打ち出してくるかは判らない。
又、台湾も原皮不足の状況は変わっていない。

（注）上表の2002年1月〜2011年7月までの実績数量は、特殊肥料の骨灰である。

蒸製皮革粉