業界展望

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有機肥料懇話会(8月)
全肥商連東京都部会東京市場有機肥料標準相場(第637回)

平成24年8月31日


銘柄
成分
荷姿
受渡場所
単位
限月
価格(円)
 前6月30日 
当月8月31日
高+ 安-
(植物粕肥料)
脱脂大豆
1級品フレーク
20kg紙袋
関東持込
1t
当月
81,000
86,000
+5,000
菜種油粕
N5.3 P2 K1
20kg紙袋
関東持込
1t
当月
54,000
58,000
+4,000
脱脂米糠
 
20kgPP袋
関東持込
1t
当月
27,800
29,800
+2,000
米糠
 
30kg紙袋
関東持込
1t
当月
26,800
28,300
+1,500
(魚粕肥料)
肥料用魚粕
N7・P7
20kg紙袋
関東持込渡
1t
当月
103,000
103,000
不変
肥料用魚粉末類
N7・P6
20kg紙袋
関東持込渡
1t
当月
98,000
98,000
不変
(動物粕肥料)
蒸製骨粉(国産)
N3.5 P21
500Kgフレコン袋
工場渡
1t
当月
93,000
93,000
不変
蒸製骨粒(輸入)
N3.5 P21
原袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
脱膠骨粉
P28
原袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
蒸製てい角粉
N13
原袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
蒸製皮革粉
N12
25kgPP袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
乾血粉
N12
20kg紙袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
肉骨粉
N6・P10
20kgPP袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
豚肉粕(国産)
N10
500Kgフレコン袋
工場渡
 
 
103,000
103,000
不変
フェザーミール
N12
500Kgフレコン袋
工場渡
1t
当月
88,000
88,000
不変
カニガラ粉末
N4・P2
20kgPP袋
戸前
1t
当月
90,000
90,000
不変

市 況


植物油粕類

(1)菜種粕
 農水省より7月の油糧生産実績が発表された。7月末の菜種粕在庫は、前月6月末の40,384トンに対し55,951トンと一旦は増加している。しかし8月以降は、搾油メーカーの定期修理による減産と、依然として高い飼料向けの配合率(6月 4.63%)により在庫の減少は必至である。価格面においても10−12月の飼料向けの商売は半分以上進んでいるが、現状10,000円/トン 前後の大幅の値上げとなっている。
 今後秋肥の需要が高まるにつれ価格面、そして受渡面でも厳しい状況が予想される。

(2)大豆粕
 6月の大豆粕の生産量128,980t、月末在庫67,631tに対して7月の大豆粕の生産量は111,718t、月末在庫84,712tであった。生産量は減少したにもかかわらず、月末在庫は増加する結果となった。4月以降大豆粕価格は高騰、割高原料となっており配合率も低下、菜種粕等他の原料への振り替えが進んでいる。1月の大豆粕の飼料配合率は13.52%であったが、6月の配合率は12.78%まで落ち込んでいる。
 10月以降も大幅な値上げであり、当分この傾向は続くものとみられる。

(3)脱脂米糠
 24年度産の新米が待たれる中、全国的に原料不足となっており、各米油メーカーは脱脂糠の供給不足に苦慮している。飼料用のバラ出荷などは1台当たりの積載数量を減らすなどの対策を行っている。米油メーカーサイドは早々に10月以降の値上げを唱えており、9月後半は飼料メーカーの取り込みも予想され、受渡面は相当きつい局面を迎えるものとみられる。

魚粕・魚粉末類

Fish meal レポート

8月末の魚粉価格
Fish meal(Peru)67% H1,000
:$1,650/MT FOB
Fish meal(Peru)65%
:$1,520/MT FOB
Fish meal(India)65%
:$1,390/MT FOB
Fish meal(India)58%
:$1,250/MT FOB

ペルー状況
 ペルーでの上期シーズンの漁獲が終了し、設定されていた270万トンの枠は無事消化され終了した。しかし、日本でも8月に気象庁がEl Nino現象を観測したように、ペルー沿岸の海でも異常気象が観測され、海水温が通常より2−3℃上昇し、アンチョビの魚群が水深の深い位置に移動したため、生産された魚粉の品質が低下する状況となった。蛋白が高く、鮮度の高い魚粉を生産するためには、漁港の近くでサイズの大きなアンチョビを確保する必要があったが、結果的にアンチョビの魚群が陸地から遠く深い海に潜ってしまった影響から、魚粉を生産するまでに要する時問が長くなり、鮮度の悪い魚粉が大量に生産されてしまった。ペルーは北部、中部地区の漁期を終了し、今後は南部で設定された30.7万トンの粋を消化していくことになる。上期シーズンが始まる際に掲げられた「持続可能な漁業」を考えると、El Nino現象が如実に現れている現状では、下期の漁獲枠が減少する可能性が高まっている。

マーケット情報
  マーケットは、上期の漁獲枠が終了されるまでは、断続的に上げが続いていたが、漁期が終了し、予想以上にオフグレード魚粉(ヒスタミン縛りなし、蛋白が67%に満たない魚粉等)の発生が多かったため、高品質魚粉の価格は高止まりし、日本やチリ、台湾等のハイプロ魚粉が必要な国には非常に苦しい状況となった。一方で、オフグレード魚粉でも使用可能な中国や欧州のバイヤーは大量に在庫を抱えるペルーのメーカーが売りに出るのを待っている状況である。また中国での豚用飼料需要が減少し、欧州、チリの養殖サーモン価格も底を打った感があるため、さらに価格が下落するのを待ちたい状況である。ただ、中国の潜頭在庫が近年稀に見る低い数字となっているため、少しずつではあるが商売が動いている状況である。

中国の魚粉玉もち試算
{(高等在庫(12万トン) + 2012年度Aシーズン契約分(約35万トン))÷ 月刊引取り数量(各月10万トン)=1月中旬までの玉持ち

蒸製骨粉類

 国内の動物質有機原料(フェザーミール・ポークチキンミール等々)には生産量が減少し、若干タイト感がある。
 韓国産・台湾産の蒸製皮革粉の価格に付いては、9月一杯は変動なし。
 国産の肉骨粉(牛由来)の肥料用への解禁に付いては、米国からの輸入牛肉の月齢が20ヶ月以下から30ヵ月以下に引き上げられる予定で、この処置に伴い、何らかの動きがあるかも。

蒸製骨粉の月別輸入数量の推移(通関統計)
輸入数量(主要国)MT
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
合計
2012年(平成24年)
17
0
0
0
0
0
0
17
2011年(平成23年)
61
1
0
40
0
0
0
0
0
0
0
41
143
2010年(平成22年)
57
25
82
20
102
0
86
0
0
0
18
0
390
2009年(平成21年)
13
12
20
25
11
0
0
12
0
12
64
45
214
2008年(平成20年)
134
96
87
117
111
0
54
26
98
126
0
1
850
2007年(平成19年)
254
69
242
106
60
47
76
99
231
158
160
1,849
3,351
2006年(平成18年)
227
163
84
82
265
165
199
140
188
127
48
62
1,750
2005年(平成17年)
192
271
170
122
267
152
162
157
87
211
112
202
2,105
2004年(平成16年)
484
345
260
210
421
442
389
595
298
572
380
595
4,991
2003年(平成15年)
189
268
160
350
450
338
310
420
333
367
374
328
3,887
2002年(平成14年)
175
666
429
558
610
488
707
876
642
372
505
386
6,414

(注)上表の2002年1月〜2012年7月までの実績数量は、特殊肥料の骨灰である。

蒸製皮革粉
 上記の通りです。
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