業界展望

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有機肥料懇話会(10月)
全肥商連東京都部会東京市場有機肥料標準相場(第638回)

平成24年10月31日


銘柄
成分
荷姿
受渡場所
単位
限月
価格(円)
 前8月31日 
当月10月31日
高+ 安-
(植物粕肥料)
脱脂大豆
1級品フレーク
20kg紙袋
関東持込
1t
当月
86,000
96,000
+10,000
菜種油粕
N5.3 P2 K1
20kg紙袋
関東持込
1t
当月
58,000
67,000
+9,000
脱脂米糠
 
20kgPP袋
関東持込
1t
当月
29,800
31,800
+2,000
米糠
 
30kg紙袋
関東持込
1t
当月
28,300
30,300
+2,000
(魚粕肥料)
肥料用魚粕
N7・P7
20kg紙袋
関東持込渡
1t
当月
103,000
103,000
不変
肥料用魚粉末類
N7・P6
20kg紙袋
関東持込渡
1t
当月
98,000
98,000
不変
(動物粕肥料)
蒸製骨粉(国産)
N3.5 P21
500Kgフレコン袋
工場渡
1t
当月
93,000
93,000
不変
蒸製骨粒(輸入)
N3.5 P21
原袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
脱膠骨粉
P28
原袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
蒸製てい角粉
N13
原袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
蒸製皮革粉
N12
25kgPP袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
乾血粉
N12
20kg紙袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
肉骨粉
N6・P10
20kgPP袋
港頭倉庫渡
1t
当月
相場不建
相場不建
豚肉粕(国産)
N10
500Kgフレコン袋
工場渡
 
 
103,000
103,000
不変
フェザーミール
N12
500Kgフレコン袋
工場渡
1t
当月
88,000
88,000
不変
カニガラ粉末
N4・P2
20kgPP袋
戸前
1t
当月
90,000
90,000
不変

市 況


植物油粕類

(1)菜種粕
 農水省から9月の搾油実績が発表された。7月末55,951トン、8月末38,598トン、9月末33,979トンと減少しており、10月は一部搾油メーカーの定期修理があった為、更なる在庫減となる見通し。昨年同時期の7-9月の菜種粕生産は302,892トンに対し本年7-9月は312,912トンと増加したにも関わらず大幅な減少となった。在庫減の要因は配合飼料の配合率の増加が上げられる。発表されている配合率は7月4,69%、8月4.76%となっており、10月は5%近くまで引き上げが予想される。価格面では10-12月は\9,000/トン(180円/20kg)と大幅な値上げとなった為、単肥向けの出荷は低調である。そのため単肥向けは表面的には大きな混乱は無いが、今後注意が必要である。

(2)大豆粕
 7-9月の国産大豆粕の発生量は昨年同時期比97%と若干の減少に対し、月末在庫は7月84,712トン、8月78,410トン、9月60,645トンと大きく減少している。大豆粕の飼料向けの配合割合は7月12.49%、8月12.30%と減少し10月は12%程度に迄落ち込むと予想する。配合割合が落ちているにも関わらず在庫が減少しているのは、今までインド産大豆粕が輸入の主軸であったものが、際立ってインド産が高騰した為、輸入の主軸が中国産になった為、受渡不安から国産大豆粕の使用割合を増やしたことも要因のひとつである。

(3)脱脂米糠
 新米の時期を迎えたが、新米に高値がついている為、買い控えにより精米量が思った程増えず、依然需給タイトが続く。10-12月は本格キノコ需要を迎え米糠が搾油メーカーに集まらず一層の品不足が懸念される。価格的には7-9月に続き10-12月も\2,000/トンの値上げとなった。

魚粕・魚粉末類

Fish meal レポート

10月末の魚粉価格
Fish meal(Peru)67% H1,000
:NO OFFER
Fish meal(Peru)65%
:NO OFFER
Fish meal(India)65%
:NO OFFER
Fish meal(India)58%
:NO OFFER

ペルー状況
 IMARPEは資源調査の航海を終えて、資源量が5OO万トン以上、600万トン以下であることと、若年魚が相当量いることを確認した。IMARPEとしては資源を再生可能なものにしておくにはペルー海域に最低600万トンは必要と考えているようで、総資源量が600万トン以下であるなら、本来枠は免給したくないのが本音である。しかし、現実は漁民の生活を守る必要も有り、今回81万トンが発給された。これに伴い1月の時点での総資源量は500万トンを切る可能性が有り、来年四月の次期枠の発表までに600万トンに資源量が戻る可能性は少ないと見ているようで、時期枠も100万トンを切る数量になる可能性を示唆している。
 魚粉の需要は中国一国で70万トンほどペルー産魚粉を買い付けている。次期枠が100万トン以下ではせいぜい23〜24万トンの生産で、今期枠とあわせでも40万トンほどの生産分しかない。チリの魚粉生産は毎年落ち込んでおり、今年も現在までに33万トン(昨年同期42万トン)である。国内にサーモン養殖を抱え、約20万トンの魚紛が養殖に使われており、サーモンの生産も年々増えているため、魚粉の大きな供給国としてあまり期待できない。
 今回のペルーの漁獲枠の発表でぺルーの売り手はすでに5〜6万トンをショート売りしていたため、今期81万トンをすべて魚粉にしたところで、残り10万トンほどしか供給余力はない。また、ペルーでは新しいが漁業法が制定され、今期の漁に適用される。メーカ一は今まで5マイル以遠での操業を許可きれていたが、新漁業法では10マイル以遠での操業しか許可されていない。通常アンチョビは10マイル以内の沿岸に生息しており、メーカーは今後の漁にも大きな不安を抱えている。したがつて、ペルーの売り手は漁業が始まり、漁獲の進捗を見ないことには残り10万トンの売り物は出してこないと考えられる。
 現物の売り物が期近積であれば、手前の在庫を増やしておき、今年と来年の後半までの対応をしていく必要がある。いずれにせよ、来年一年は原料確保の大変な一年になる見込みである。

蒸製骨粉類

 国内の動物質有機原料(フェザーミール・ポークチキンミール等々)には生産量が減少し、若干タイト感がある。特に西日本は顕著。
 韓国産・台湾産の蒸製皮革粉の価格に付いては、本年一杯は変動なし。
 国産の肉骨粉(牛由来)の肥料用への解禁に付いては、米国からの輸入牛肉の月齢が11月6日に20ヶ月以下から30ヵ月以下に緩和され、今後の動向が注視される。

蒸製骨粉の月別輸入数量の推移(通関統計)
輸入数量(主要国)MT
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
合計
2012年(平成24年)
17
0
0
0
0
0
0
17
2011年(平成23年)
61
1
0
40
0
0
0
0
0
0
0
41
143
2010年(平成22年)
57
25
82
20
102
0
86
0
0
0
18
0
390
2009年(平成21年)
13
12
20
25
11
0
0
12
0
12
64
45
214
2008年(平成20年)
134
96
87
117
111
0
54
26
98
126
0
1
850
2007年(平成19年)
254
69
242
106
60
47
76
99
231
158
160
1,849
3,351
2006年(平成18年)
227
163
84
82
265
165
199
140
188
127
48
62
1,750
2005年(平成17年)
192
271
170
122
267
152
162
157
87
211
112
202
2,105
2004年(平成16年)
484
345
260
210
421
442
389
595
298
572
380
595
4,991
2003年(平成15年)
189
268
160
350
450
338
310
420
333
367
374
328
3,887
2002年(平成14年)
175
666
429
558
610
488
707
876
642
372
505
386
6,414

(注)上表の2002年1月〜2012年7月までの実績数量は、特殊肥料の骨灰である。

蒸製皮革粉
 上記の通りです。
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