植物油粕類

(1)菜種粕
　1月の搾油実績が農水省より発表された。1月末の菜種粕のクラッシャー在庫は46,579トンで、前月12月の 40,411トンより約 6,000トン増えた。これは昨年11月より輸入菜種粕が入船し、飼料用に受渡が行われているが、中国産を主体に年明け以降も入船が続いており、若干増加したものと思われる。
　しかし、昨今の配合率約4.9％では決して十分とはいえない数量になっている。現に3月は大手クラッシャーの定期修理と肥料需要期が重なり受渡は困難である。4-6月の価格は円安もあり大幅な値上げは必至である。

(2)大豆粕
　12月末在庫 49,742トンに対し1月末在庫は 66,952トンと大幅に増加した。大豆処理量は昨年1月比88％の 161,366トンにとどまっている。
　大豆粕の配合割合は12％を切っており昨年1月に比べ0.5％以上少なくなっている。4-6月の価格は円安の為より一層の値上げが必至である。

(3)脱脂米糠
　年明け直後は稼働日数が少ないこともあり受渡は困難を極めていたが、ここにきてキノコ需要も落ち着き、一時の危機的状況は脱した様相である。
　しかし依然として品薄状態に変わりは無い。価格面は需給タイトを背景に、若干の値上げの可能性もある。

魚粕・魚粉末類

Fish meal　レポート

2月末の魚粉価格

Fish meal（Peru）67％ H1,000

：$2,070/MT FOB

Fish meal（Peru）65％

：$1,650/MT FOB

Fish meal（India）65％

：No offer

Fish meal（India）58％

：$1,350/MT FOB

ペルー状況
　ぺルーでは1月末に夏季シーズンが終了し、トータルの水揚げ量が773,500 MTとなった。当初の設定枠である81万トンには届かず、期待されている南部の40万トンの漁獲枠も魚がほとんどおらず消化出来ていないため、価格は小幅の下落から反転し、上昇傾向となっている。また、ペルー大手魚粉メーカーである Copeinca 社に対し、現地5番手〜6番手の生産者であるCFG（中国漁業）が買収に動いているというニュ一スが入った。すでに Copeinca社の株主の何割かは、この買収を前向きに受け止めているというニュースも出ている。この買収劇が成功すると、2社ト一タルの漁獲枠はペルー最大手の TASA社を超えることとなり、CFG社がぺルー最大手の生産者になる可能性が出てきた。買収のニュースは Copeinca社のみにとどまらず、大手魚粉メーカーである Diamante社に対しても、韓国の水産大手 Dongwon社が買収に動いているとのニュースもあり、今後のペルー魚粉業界のパワーパランスが大きく変わることが予想されている。

インド状況
　インドはぺルー産魚粉の高値安定を受け相場が高止まりしている。それに拍車をかけるようにインド国内では海老養殖の他に淡水魚の養殖が急激に成長している。淡水魚・海老養殖用の飼料需要が高騰しており、価格が下落してこない状況となっている。今後6月からの禁漁に向けて徐々に漁獲枠が落ちていく事が分かっているだけに、インド魚粉サプライヤーからは高めのオファーが出てきている状況である。

マーケット状況
　ペルーは夏季シーズンの未契約在庫が約3万トン、次シーズン見合いの Short Sales が約2万トンとなっており、中国の今後の需要回復を見据えたペルー魚粉メーカーのスタンスとしては、次回発表の漁獲枠を見てからの商売といった状況である。

中国の魚粉玉もち試算
　{(港頭在庫(12.6万トン)　+　2012年度Bシーズン契約分(約9万トン)｝÷月間引取数量(各月4万トン)＝　7月中旬までの玉持ち

蒸製骨粉類

　国内の動物質有機原料(フェザーミール・ポークチキンミール等々)に付いては価格・生産量共変わらず。韓国産・蒸製皮革粉の価格は平成25年1月より強硬に値上げした為なのか、韓国からの輸入数量は減少し、台湾からの輸入数量微増。

輸入数量(主要国)は中国、タイ、ベトナム、インドネシア、ミャンマーからの集計数量です。

蒸製皮革粉