※表中の脱脂大豆は、10-12月単味価格を反映させて頂いておりますので、1-3月改定内容とは異なります。

植物粕類

(1)菜種油粕
　　2020年9月末の在庫量38千トンから11月末の在庫量が53千トンと在庫数量は適正な水準へ増加した。在庫数量増加は飼料配合率が調整されたことに起因していると思われる。（10月の飼料配合率は4.53%)1-3月菜種粕価格は大豆粕商談が約8,500円の上げとなったこと、コロナ禍による搾油量減少による発生減の懸念、他の副原料もタイトな環境であり、菜種粕の引き合いも強い状況であったため5,800円の値上がりとなった。

(2)大豆粕
　 1-3月大豆粕商談は前期と比べ、大幅な上昇となった。USDAの発表内容は単収、期末在庫率共に下方修正されていった。（単収：10月時点51.9bu/ac⇒11月時点50.7bu/ac) (期末在庫率：10月時点6.4％⇒11月時点4.2％)期末在庫率は特に異常なレベルとなっており、昨年同時期の発表内容と比較しても8%も減少している。USDA悪化の要因は天候による単収減少や、中国・ブラジル向けへの輸出による期末在庫率の減少である。12月のUSDAの発表ではさらに期末在庫率が0.3%減少した。USDAの発表を受けてシカゴ相場は高い位置で推移していたものの、中国では搾油マージンが上がったことにより大豆粕の単価が抑えられ、中国産の大豆粕の値段が下がるという事態も起きた。最終的には大豆粕の価格は10-12月対比約8,500円の値上がりとなった。

(3)脱脂糠
　一時的に適正在庫と言われる6千トンを超す状況もあったがコロナ禍の影響による米の消費減やキノコ向けの需要で原料の生糠が少なかったため、脱脂糠は年末にかけて需給にタイト感があった。逼迫した需給状況に加え、飲食店の時短要請等、飲食業界の低迷を受け生糠の発生が減少することが予想されることやグルテンフィード等の他の糟糠類も強含みな環境を受けて脱脂糠1,000円、生糠500円上げの改定となった。(中京地区のみ脱脂糠は500円上げの改定）

魚 粉

　ペルー2020年後期漁でのショートセールスは中国での飼料需要もあり、大きく進展している。1-3月の魚粉価格は畜産用、水産用共に据置となっている。

【ペルー】
　 ペルーの2020年後期のアンチョビ漁は、漁獲枠278万ﾄﾝに対し1月5日時点で207.8万トンとなり、74.7%の進捗となっている。第50週は、中国を含むアジア各国向けに水産用ハイグレード品約1.5万トンが新規成約された模様であり、今シーズンの累計販売量は約42.0万トン(生産見込み64万トン弱の66％)に達したと見られている。今後、生産が進み、各社、水産ハイグレードのフリー在庫を持つまでは、市況に大きな変化は無いものと推測できることから、相場は堅調に推移するものと思われる。

【チリ】
　チリでは、新規水揚げがほとんどなされていないことから、引き続き新規オファーはほどんど出ていない。

【産地相場価格】
　

輸入数量(主要国)は中国、タイ、ベトナム、インドネシア、ミャンマーからの集計数量です。