※表中の脱脂大豆は、1-3月単味価格を反映させて頂いておりますので、4-6月改定内容とは異なります。

植物粕類

(1)菜種油粕
　　2021年2月末の在庫量は54千トンと適正な水準となっている。搾油量は徐々に回復してきており、飼料配合率も7−9月4.48%から10-12月は4.59%へと回復している。菜種粕の歩留まりが上昇していることから発生量は増え、鳥インフルエンザによる需要減少の影響から在庫は増えてくる見通しではあるものの大豆粕の商談が約5500-6000円の上げとなっていることから3800円の値上がりとなった。

(2)大豆粕
　12月下旬から大豆相場は、米国産大豆の中国向けの輸出需要、南米の天候不安を材料に上昇し、大豆粕相場も上昇することとなった。4-6月大豆粕商談は大幅な値上げからスタートし、上げ下げをくり返しながら断続的に進捗した。また、2月9日のUSDAの発表では期末在庫率が1月発表時の3.1%から2.6%へと下方修正された。USDAの発表を受けてシカゴ相場は高い位置で推移し、世界的な穀物相場の上昇や、海上運賃の高騰などの環境要因もあり、最終的には大豆粕の価格は1-3月比5500-6000円の値上がりとなった。

(3)脱脂糠
　2021年2月末の在庫数量は5.6千トンと適正在庫を下回る数量となっている。緊急事態宣言による巣ごもり需要で内食向けの精米量は一時的に増えたものの、外食産業の米の消費量が減少していることもあり、原料の生糠の発生が少なく需給タイトな状況となっている。需給タイトな状況とその他の糟糠類も強含みな環境であることから4-6月価格は脱脂糠、生糠共に上げの改定となった。(脱脂糠：関東・東北 1,700円　中京・関西・九州 1,800円　生糠：関東東北中京関西九州 1,000円・九州一部では2,000円)

魚 粉

2020年の魚粉輸入量は前年比4.8％下回る20万3,110Tに減少した。コロナ禍による水産物需要の後退を受け養殖魚の需要も減少し、魚粉需要も頭打ちとなった。2021年も水産物消費に対する環境は厳しく、魚粉輸入は伸び悩む見通し。魚粉価格は中国の養豚飼料向けの旺盛な引き合いを受け徐々に値上がりを続けていた。今年に入り中国でアフリカ豚熱(ASF)が発生したことで豚減産による需要減との見方から、3月中旬まで続いた上げ基調は徐々に下げ基調へと転じている。4-6月の魚粉価格は畜産用、水産用共に据置となっている。

【産地相場価格】
　

輸入数量(主要国)は中国、タイ、ベトナム、インドネシア、ミャンマーからの集計数量です。