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農大式土壌診断キット「みどりくん」の特長と使い方

1 土のメタボ対策と肥料の費用対効果向上に直結

 多くの日本人が栄養やカロリーの摂りすぎにより「メタボ」(メタボリック症候群)になってしまった。それと同じように、野菜や花卉、果樹など、とくに園芸の土では「メタボ」化が進行している。その要因には、

  「可給態(有効態)リン酸の過剰」
  「交換性カリウムの過剰」
  「塩基バランスの崩れ」

などがある。最近では異常なほどの土壌酸性化も目立つ。
 土のメタボである「可給態リン酸の過剰」や「土壌酸性化」は根こぶ病やフザリウム病害など土壌病害を助長する。
 土壌診断で土の現状を知ることは「肥料の費用対効果の向上」と「土のメタボ対策」に直結する。
 土壌化学性が整えば、農産物の高品質化や土壌病害の抑制にも役立ち、環境にやさしい農業の実践につながる。


 土壌診断機器の備えられた土壌診断室での診断のほかに、「いつでも、どこでも、だれにでも」できる「リアルタイム土壌診断」が求められている。
 本格的な土壌診断が人間ドックだとすれば、リアルタイム診断は家庭用の血圧計で日々の血圧を測って健康をチェックするようなものだ。それぞれの役割があり、どちらも健康の維持に欠かせない。
 これからの土壌診断とは、農家にとって農作業の一部であるべきで、そのための手段がリアルタイム土壌診断である。


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