第49回全国研修会は、7月4日(木)〜5日(金)の両日、県部会144名、元売16名、賛助18名、行政・講師・事務局他19名、総勢197名の参加の下、スケジュール通りつつが無く終え、多くの方々から内容の濃い研修会であったとの評価を頂きました。
梅雨の時期でしたが橿原神宮の早朝参拝・明日香巡りの現地研修も雨にみまわれることなくたいへん幸運でした。
第1日目は全肥商連上杉会長の挨拶、農林水産省近畿農政局局長小栗邦夫様、奈良県農林部部長福谷健夫様の来賓の祝辞から始まり、今回のテーマであります『温故知新』に相応しい講演を、薬師寺管主 山田法胤猊下はじめ梅乃宿酒造(株)代表取締役社長 吉田佳代様から頂きました。
山田法胤猊下の法話『歴史から学ぶこれからの生き方』の中で、宝物の由来は“田からもの”、働きの由来は“他(はた)を楽にする”等のユーモアを交え、日常生活に役立つ般若心経の教えをやさしく、分かり易く説明して頂きました。
吉田佳代様の講演『120年目のベンチャー企業』では、社長就任への道を通して育まれた信条・理念をご披露頂き、日本酒文化を大切に守りながら、新分野に向けての挑戦と実践は「温故知新」に相応しく、多くの人に感動を与えたことでしょう。なく人間の命の源を届けることです。」という素晴らしい言葉で講演をむすばれました。
研修会終了後の懇親会は、荘厳な居合道演武に始まり、さわやかな気持ちを会場にもたらしたフラダンス、賑やかなじゃんけん大会と続き、最後は藤光大阪府部会長の三本締めで締めくくり、日頃めったに会えない人との楽しい交流の場にふさわしい会であったとお褒めの言葉を頂きました。
第二日目は、京都大学名誉教授 矢澤進先生の講演『野菜を巡るいろいろ』では、遥かアフリカ、中南米に起源をもつ野菜、中国における蔬菜(そさい)の価値、平城京の遺跡で見つかった多くの種子など、野菜の歴史の深さと拡がりを知ることが出来ました。
奈良先端科学技術大学院大学客員准教授 光井将宇先生の講演「『変わるべきものと守るべきもの』〜規制緩和と農業競争力の向上〜」では、先生自身の体験談を交え、今後の肥料業の為の多くの有益な示唆を頂きました。
―規制緩和の時代が到来します。今までと同じやり方では事業は縮小します。プロ意識を持つ肥料商の時代が到来します。同業種、異業種を問わず連携が必要です。全肥商連の新たな活用方法を考えてみましょう。―
次回開催地である宮城県福田部会長より、「東北の復興はまだまだだが、現場を見てもらうと共に、東北は温泉の宝庫であるのでゆっくり温泉に浸かり、お金をおとして頂くのが復興の一助にもなります。出来るだけ大勢の人が参加出来るような企画にしたい」と抱負を述べられました。
砂押全肥商連副会長の閉会の挨拶のあと、この後有志による現地研修「明日香巡り」をもって今年度の研修会の全行程は終了しました。